雪かき

近年希に見る大雪から早くも3日がたった。

校内は相変わらず溶けようとしない頑固な氷のような雪に覆われている。
グラウンドは特に酷かったが、色々な運動部の協力、朝早くから夜遅くまでの奮闘によって半分程は顔を出してきたようだ。心底有難い事である。

自助・公助という言葉がある。
自助は自分で自分を助ける事。乃ち他人に依頼せず、自力で向上・発展を遂げる事を言う。
勿論それは大いに結構な事だ。現代人にとっては十全であろう。雪かきが自分の向上に繋がるかは兎も角として…。

しかし公助もまた重要だ。
通学の時、特に住宅街を歩くときちんと雪かきをしている家の前はもう氷が溶け、滑る事はないが、どう見ても雪かきしていない家の前は歩けたものではない。

勿論雪かきをしないのが悪いという訳ではないが、雪かきから始まるご近所付き合いもあるだろう。近所の人が「あそこの家は老夫婦住まいだから雪かきは出来ないだろう」という事を把握して思いやりを発揮していれば、路面は隣人にも通行人にも優しくなるだろうし。

そうは言ってもやはり雪かきをする、というのは中々難しいものだ(特に都内では)。
我が家もシャベルが無く、ブラシで申し訳程度の雪かきしかしていない。
これでシャベルを買うとどうせ来年は雪が降らない、というのは漢文教師の言である。


首都圏に於いて雪かきとは、風情なのだろう。それは滅多に楽しめないのだから楽しまなければならない、と自分に言い聞かせるのが大事なのだ。