卒業式

本日一個上の代の卒業式があった。相変わらず奇怪としか形容のできない式であった。
まず在校生は席順が適当である。おかしい。式が始まると校歌斉唱があり、次いで卒業生が一人ずつ壇上に上がって卒業証書を受け取る訳だが、その時に在校生から多数の野次が飛ぶ。具体的には「ホモ治せよ!」「早くエロ本返せ!」「一年間一緒に頑張ろうぜ!(浪人生に向かって)」等等…。急に「整いました!」と立ち上がるヤツもいた(「整いませんでした!」というヤツもいる始末)。さらには壇上の校長の前でパフォーマンスを始める卒業生までいる。具体的にはスーツ姿でバットとグローブを持ち校長を野球に誘ったり、サイリウムを振りかざして絶叫したりだ。それが終わると所謂校長・学園長の挨拶があるのだが、これの間も至る所から爆笑・苦笑・失笑の声が上がる。その後に在校生の送辞と卒業生の答辞がある。勿論一切緊張感はない(それでも言っている内容は酷く立派なモノなのだが…)。そして最後はなぜか三本締め。ライブか!という感じ。三本締めで卒業式を締め括る学校が何程有るのか…。正に日本で一番泣けない卒業式といっても過言ではないだろう。
それでも、式の終了後に父兄達の会話を聞いていると「良い学校だった」「子供達が学校に熱中するのも分かる気がする」という声が聞こえてくる。従来の型には捕らわれないが、超えてはならない一線は自分達で守る。そういう"自由"が伝統として存在する学校なのだ。