綺麗な字

古代人の"綺麗な字"というのはどういう文字だったのだろうか。

今日で私達が言う"綺麗な字"というのはかなり明確なものである。
その理由は「活字」という国民共通の"お手本"が存在するからだろう。
自分は余り字の綺麗な方ではないが、部活時代に恐ろしく綺麗な字を書く先輩がいた。形だけでなく間取りその他諸々まで完璧だったのでアンケート用紙等を書いてもらっていた。部員一同まるで活字の様だと驚嘆したものである。

では古代人はどうか?
活字の様な明確な模範は当然存在しない筈である。
平安京程の文学が発達し、それを嗜む貴族が密集していた場所では異なるかもしれないが、それ以前では"綺麗な字"のお手本は、最初に文字という物をその地域に伝えた人、若しくは書物の字であってもおかしくない。

現代で我々が変態かなとして読み解き易い字と、古代の人が綺麗な字とした字との間に隔たりがあるのも当然だろう。

そういう研究も面白そうである。